向こう水博士

向こう水博士は、世の中のあらゆるテーマに対し率直に素直で真摯な意見を考える、いわば人生を好転させる福の神のような存在です。宜しくお願いします。

険しい植木職人への道のり

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ハローワークのジョブトレーニングで植木職人というものがあった。私はその頃、所属していた園芸の職場から「もし興味があるなら行ってみるか?」という話を受けて。

梅雨の頃から夏の一番暑い時期の、植木職人を体験することにした。

 

植木職人の仕事をするためには、まず、そろえるものがあった地下足袋と作業服、作業服は前々の仕事から持っているものがあったので、地下足袋を入念に探しにいった。

地下足袋なんて履いたことがないので少しワクワクものである。

 

 

 

職場に着くと、怖そうな角刈りが少しの伸びたような鋭い目ををした社長と頭テカテカにツルツルに剃り上げた職人さん、坊主頭の上司、そして、4人のおばちゃんたちがいた。

 

 

最初は、おばちゃんたちの補佐をして、力仕事をするという。おばちゃんたちは思いの他、優しくて「よかよおばちゃんたちがするから、社長がおらん時には休んでおきなさいよ」などど言ってくれたが、そうもいかず一緒に玉龍と呼ばれる芝を育てるために苗を一生懸命あちこち広い敷地に並べ替えたりした。

 

次は、玉龍の雑草抜きである。おばちゃんたちの見よう見まねでやっていくものの何せ体勢が悪いためか腰が痛くてなかなか進まない。おばちゃんたちは、「ゆっくりでいいよゆっくりで。おばちゃんたちは、こんなことばかり毎日してるんだから」と言ってくれた。社長も後になって言っていたが、この雑草抜きの中腰は、女性の方が体の作り的に有利になっているらしい。

 

そうこうして、1ヶ月が経ち、そのうち少しづつ色々な作業も覚えた。取れて出荷できる玉龍洗い、溝掃除、畑の清掃、いらない鉢の廃棄、たまには出張で倒れた木の解体に先輩たちと行き。ツルツル頭の一見怖そうな仕事のできる先輩の電鋸さばきがよく早く仕事が終わった時などは、木陰でその先輩のおごりでコーヒーを飲みながらグダグダしていた。

 

 

 

そうして、ある程度体が慣れた頃には、社長は私とツルツル頭のおじちゃんと、坊主頭のおじちゃんの3人を山奥に派遣して色んな植物の苗を植えたり、畑を作ったり、スコップで100個穴を掘って木の苗を植えたりという作業を任せた。

 

私は一番若く体力もありそうということでこの100個の穴掘りを任された。50過ぎくらいから汗は滴り落ち、手は痛いし、足はガクガク大変なことになった。何とか、100個根性で掘り終わると、「よう頑張った」と言ってスイーツとコーヒーがツルツル頭のおじちゃんから渡されたのだが、これがメチャクチャ何よりも美味い。働いたーって感じになる仕事だった。今日も仕事終わったと家に帰って飲むビールも最高で美味しかった。

 

 

そんなこんなで植木職人。通称庭師の下働きは無事終了し、修了書も貰ったのだが、

やむなく、引っ越しで私はこの私が好きな仕事に就くことは出来なかった。しかし、

今までと異なる職業でありながら、人の温かさや仕事の奥深さ、充実感を得たトレーニングだったのは間違いない。