向こう水博士

向こう水博士は、世の中のあらゆるテーマに対し率直に素直で真摯な意見を考える、いわば人生を好転させる福の神のような存在です。宜しくお願いします。

私が育った島、五島列島を去る時、島の友達は…

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私は、中3の夏休み小学校2年生時から私を育んでくれた五島列島を親の転勤で去らなければならなくなった。学校の担任の先生は、私の送別会も兼ねて夏休みの間にキャンプをクラスの皆んなですることを企画してくれた。

 

皆が、朝から集まり。私が中1の時より好きなあの娘も来ていた。軽くジョーダンを彼女にかけながらフザけて集合場所まで行く。

 

午前中は、レクリエーションや何やらをして過ごし、昼ごはんは親たちからの差し入れが届いた。

 

昼からは、キャンプ場の隣にある、蛤浜での海水泳主の自由行動だ。私は、結局、小2から中3まで五島列島に住んでいて、まともに泳ぐことができなかった。というのも、小3の夏休み、母と来ていたここ蛤浜で沖にいたフェリーの進む高波にさらわれて溺れたのをきっかけに水が怖くなったのである。

 

 

それでも、海に入るのは好きなので、足のつく範囲で海を楽しみ日中を過ごした。

 

 

 

夜になり、皆で取り掛かったカレーを食べ終えると、キャンプファイアーを囲んでの余興などがあり、そして、夏の夜の一大イベント肝試し大会となった。

 

ただ、これには条件があり、中学生なので夏の終わりに好きな人がいれば指名してその娘と行けるというものであった。

 

先生が、「誰か指名はいるか」と言う。しかし、皆んな恥ずかしがって誰1人手も上げない。私は最後だから、中1の時から好きなあの娘を指名しようかと本気で考えた。考えて、考えて、考えている内に、「いないのか、締め切るぞ」と終了してしまった。

 

 

お決まりのように、山にの登る前にたっぷり山や海、このキャンプ場にまつわる怖い話を聞かされて、怯えさせられた私たちはくじ引きでペアーが決められ、肝試しに行くことになった。

 

私の相手は、親同士が仲良く行き来のある女の娘とになった。皆んな、それぞれのペアーで山への階段を登っていく。私も順番になり懐中電灯を持ち、ペアーの彼女と行く。途中、暗く、彼女が暗くて怖いというので、懐中電灯を彼女に渡し登る。

 

頂上付近になると、ギャーとかワーとかいう叫び声が聞こえ目をやると、先に隠れていた先生たちが登ってくる生徒たちを脅かしていた。それを見ていた私たちペアーは、脅かす方よりドキドキしながら近づいていき、先生の側に来たところで逆に脅かしてみた。「おおっ、気づいてたのか、びっくりしたな」と先生たちは言い。私たちの肝試しは終わった。

 

その後も、皆んなで夜更かしして、あれやらこれやらで盛り上がり、深夜に就寝した。

 

翌日は、私の引っ越しの日である。その時間のだいぶ前には、昨日キャンプに来ていたクラスの生徒たちは元より、小学校からの友達、部活から急いで自転車で駆けつけてくれた友達、約80人ほどが集まってくれ親の運転する車で去って行く私に「また来いよ」「じゃあなー」「頑張れよー」などといろいろな声を大声で掛けてくれた。

 

私は、親友ママさんの途中まで運転する車から、降り皆んなに向かって一礼し、大きな声で「ありがとうございましたー。お世話になりましたー」と言って挨拶をした。すると皆んな「おおー」と言って答えてくれ、いつまでも大声で見送ってくれる友達が見えなくなるまで私は手を振り続け大好きな友人たちとの別れを惜しんだ。

 

夏の暑い日のことだった。